関係部署に思いをめぐらせる

「いいな」と思われたら押してください。

　私は我が社のエネルギーや環境事業の品質向上に向けた取り組みを行っています。そのルールや仕組みを整えたり、関連部署への周知や講習を行うのが主な仕事です。
　これまで、関係部署に品質向上のためにいろいろな提案をしてきましたが、忙しいからといって話を聞かない人や、「上司の指示どおりにやるだけだ」という人がいて、すすめかたに悩んでいました。
　組革研に参加して、リーダーにあれだけ「『対象』はどうなっているか」と言われているのにすぐに対策を考えてしまいました。職場での仕事の「対象」を考えると、顧客だけではなく、関係部署もその一つであることがわかっていなかったのです。「『対象』がわかれば対策は自ずと出てくる」というキャンパスリーダーの言葉が心に残りました。
　関係部署の人たちの状態をもっと理解しなければ、自分の伝えたいことが相手に伝わるはずがありません。これまでのやりかたは私の押しつけに過ぎなかったと思い知りました。
　組革研から戻ると、まず、品質向上のための講習を行う際に使う資料の作りかたを変えるところから始めました。以前は自分が言いたいことだけを書き連ね、どの部署で説明するときにも同じ資料を使いまわしていたのです。
　今では、まずその部署の人たちの立場に立って、彼らが知りたいこと、困っていることは何かを考えながら、部署ごとの資料を作るようにしています。次に講習を予定しているのは、かつて所属していた現場なので、資料作りを考え直すいい機会となりました。
　結果が出るのはまだ先ですが、「なぜわかってもらえないのか」と思うことはもうありません。