協力会社のメンバーが胸を張った

「いいな」と思われたら押してください。

　キリンビール取手工場で、製品の入出庫、保管および配送を行っています。
　従来、増産で工場内倉庫が一杯になると、場外の倉庫に預けるのが通例でした。しかし昨年より、場外倉庫の使用を減らしてコストを削減する取り組みを工場全体ですすめることになりました。当初は、私たちが対策を考えて、現場で作業する協力会社のメンバーに指示していましたが、それだけでは追いつかず、場外倉庫を使わざるをえない状況に追い込まれました。
　困り果てて、組革研に参加したときのノートを開いてみると、”生産的欲求を引き出すためのリード” というメモ書きがありました。自分が本当にわかっているのか不安でしたが、やるしかないと決意しました。
　協力会社のメンバーに「今後、場外倉庫は使いません」と言い切り「そのための方法をみなさんで考えてすすめてください」と伝えました。
　指示されたことをこなす立場だった彼らが、一気に動き出しました。これまでの対策だけでは解決できないと感じていたのでしょう。安全を確保しながらスペースを増やし、保管状況と入出庫予定を把握して素早く在庫移動計画を立てるようになりました。また、倉庫が空くタイミングに製造時間をずらしてもらえるよう工場側に提案し、同意を取り付けたのです。
　その後、工場全体での努力が実り、夏の最盛期になっても１缶たりとも場外倉庫には預けませんでした。
　自分たちの取り組みを工場側に報告する際、彼らは「この半年で私たちの仕事の質は間違いなく向上した」と胸を張り、作業が複雑になって間違いが増えていないかと問われると「そのリスクに備えて、手順や連絡方法を工夫した」と自信を持って答えていました。実際、以前は年に数件あった誤載などのミスが、昨年は１件も発生しなかったのです。