グループ全員で改善案を考えて目標を達成した

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　私がリーダーを務めるグループに、業務効率を２か月間で２０％向上させるという課題が与えられました。
　私はまず、１６名の部下全員に業務分析を指示しました。ただし、改善策の立案については技能員や新人に任せるのは難しいと考え、私とベテランスタッフ数名で行いました。そして、できあがった改善計画の実施をグループ内に指示しました。
　ところがその直後、「指示された改善策は前からやっている。これまでの手順に無駄なんかない」とある技能員が言っているのを知り、果たしてみんな改善計画を実行してくれるのだろうかと不安になりました。
　そんなときに組革研で、「部下はあなたが思う何倍もの力を持っている」と聞き、”部下にはできない”という思い込みを捨てることにしました。
　職場に戻ると全員を集め、「私は、自分が現場の作業をきちんと把握できていないことに気付きました。先日指示した改善計画ではうまくいかないのではないかと心配です。現場のことを一番わかっているみなさんに、担当業務の改善案を考えてもらいたい」と正直に話しました。
　数日後、部下たちは担当業務ごとに、派遣社員まで一緒になって議論を始めました。ある技能員が見慣れない電動工具を事務所に持ち込んで話をしていることもありました。１週間後、彼らから提出された改善案を見ると、私が中心になって考えたものよりはるかに有効な案が多くありました。技能員が持ちこんだ電動工具も作業時間を短くするためのもので、私やスタッフには思いつかないものでした。
　そして全員で考えた改善案で業務効率２０％アップを達成し、さらに年初から未達だった歩留り目標も達成できたのです。