親会社への甘えを断ち切る

「いいな」と思われたら押してください。

　親会社が顧客へ納入した原動機のメンテナンスで必要となる部品の手配などを、親会社からの委託で行っています。
　スタッフたちは手配の依頼にすぐ対応するのですが、相手が親会社であるということに甘えてか、「他の仕事で忙しい」と自分都合で指定納期を変更したり、仕事の内容が複雑でも依頼元に確認せず安易にすすめてやり直しになることがよくありました。
　私は親会社に迷惑をかけてはいけないと考え、納期が厳しければスタッフに口を出し、複雑な業務内容であれば自分で処理することもありました。
　しかし組革研で、部下を仕事に直面させなければ本人も職場も成長しないということに気づかされ、口出しや手出しを止めることにしました。
　職場に戻るとスタッフ全員を集め「親会社もお客様である以上、競合他社に仕事を取られる可能性もある。親会社から必要不可欠と思われるためにどうすればいいか、各自で考えて行動してほしい」と訴えました。
　そのときはみんなキョトンとした表情で終わりましたが、その後、私が口も手も出さずにいると、忙しそうにしている者がいれば声を掛け合って手伝い、何とか納期を厳守するようになってきました。さらに、納期よりも前倒しで業務を終わらせる者も現れたのです。
　先日はスタッフの１人が、「朝礼で全員がその日のスケジュールを発表してはどうか？」と提案してきました。これまでは私から連絡事項を伝え「何か報告はありますか？」と問いかけるだけでした。
　早速やりかたを変えてみると、各自が抱えている問題がわかり、その改善策の提案も行われ、職場全体で仕事に正面から取り組む姿勢が生まれてきたと感じています。