参加リポート/現場から

「易きに流さない」が永遠の課題

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大屋裕靖 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン 人事本部長 〔第335回/1999年7月会期リーダー参加〕  NO.456

 「あなたはそれでいいんですか。何のためにここにいるの、競争に勝つためじゃないんですか?」と、15年前組革研に「リーダー参加」をしたときにキャンパスリーダーからガツンと言われました。
 当時の私は、マネジャーの役割はメンバーが気持ちよく仕事ができるようにすることだと思っており、夜遅くなってメンバーの疲れた様子を見て休ませようと考えたのです。この衝撃的な体験から「人を易きに流さない」は、私の永遠の課題になったのです。
 2010年7月、私は現職に就きました。すぐに感じたのは営業のリーダーが現状に安住していることでした。部下たちはもっと力があるのに、これではその力を発揮できない。営業マンにお客様を訪問する回数を聞いてみると週3回とのこと。仕事の「対象」であるお客様の状況を把握するには程遠く、なにより「易きに流されている」と感じました。それを生み出している状況を変えなくてはいけない。
 そこで、社長、営業トップと相談し、翌年からお客様訪問回数の目標を週15回にするとトップダウンしました。「用がないとお客様が会ってくれない」「オフィス内業務もあり、訪問に時間を割けない」など言い訳と同時に猛烈な反発を受けました。しかし覚悟を決め、強制的に追い込んでいきました。
 すると彼らは訪問回数を増やす工夫をし始め、11年後半は8回、12年は10~12回、13年には15回を達成する部門が出てきたのです。
 そして訪問回数とともに業績も上がっていったのです。11年には期待を下回る目標しか出ていませんでしたが、今年の3か年計画では社長の目標以上の数字が示され、逆に下方修正をしなければなりませんでした。
 「易きに流さない」この強制が、彼らの人間力を呼び覚ましたのでしょう。

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脱・「三逆リーダー」
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