まだまだ「先入観」に囚われている

「いいな」と思われたら押してください。

　私は、タイヤの性能、商品名、デザイン、ＰＲの方向性などを市場に出て自分でリサーチし、トータルで商品企画をしています。その際、邪魔になるのが「先入観」です。
　アメリカやヨーロッパ向けの商品を開発する際に、日本の常識で企画をすすめてしまうと、「その国で求められているタイヤを開発する」というゴールになかなかたどり着けなくなってしまいます。
　「先入観は良くない」と常々後輩にも口を酸っぱくして言い、市場情報やアンケートなどのデータだけで商品の企画を作るのではなく、実際に現地に行って販売店の人の声を聞いてくるようアドバイスしていました。
　私自身はできているつもりでしたが、組革研でまだまだ先入観に囚われている自分を思い知らされました。仕事モデルである「Ｓ－２０」で、対象を理解したつもりだったのにゴールできなかったのです。考えてみると「ここまでこうだったのだから、次もこうなっているはずだ」と決めつけていました。それは日々の仕事にも言えることであり、自分の欠点なのだと身にしみて感じました。
　これまで私は、後輩たちが困らないようにと細かな指示を出していました。しかし、その指示も自分が正しいという思い込みからなのかも知れないと思うようになりました。
　今は後輩たちに指示ではなく、「こういう場合はどうなの？」とか「相手はどう思ってる？」と問いかけるようにしています。すると最近では、仕事への熱の入れようが明らかに変わってきたのです。チーム全体の仕事の質も上がってきました。
　私の先入観で後輩たちの仕事の邪魔をしていたんだと気づきました。