災害ゼロ５年目を目指す

「いいな」と思われたら押してください。

　安全活動の一環として、各工程の問題を報告し合う安全朝礼を毎日実施しています。リーダーだけで行っていたものを、今年からやりかたを変えて全員参加の活動にしました。
　ところが最近は、私が気づいたことを一方的に指摘するだけで終わり、聞いている側は自工程以外のことには興味なしといった様子が目立つようになってきました。
　私たちの職場では４年間災害ゼロを達成しており、無災害があたり前になってしまったのかもしれません。
　これでは５年目は難しいと悩んでいるときに組革研に参加すると、「上司の事細かな指示が部下の考える機会を奪っている」という指摘があり、確かに自分も現場が整理整頓されていないと「すぐに直して」と指示していたことに思い至りました。
　職場に戻ると対策を指示するのは止め「自分たちで考えて朝礼で報告してください」と言うようにしました。しかし最初は「気をつけます」「努力します」といった報告ばかり。
　ある日、新人作業員がスイッチを押し間違えて機械に巻き込まれそうになるヒヤリ事故が起きました。今回も私が指示せざるをえないのかと思いながら見ていると、その班の全員が動き出し、作業者から状況を聞き取り現場を調べ、考えた対策を朝礼で報告してくれたのです。彼らは新人の作業を一つひとつ作業標準と照らして内容を改定する活動も始めました。
　今では朝礼で私がある工程の問題を指摘すると、翌日に「他工程についての指摘に対し自工程を確認したら同様の問題があったので手を打ちました」と報告があり、安全が各自の問題になってきていると実感しています。