必要なことはすべてやる

「いいな」と思われたら押してください。

　入社３年目で自動車の防錆性能開発を担当しています。タイヤが路上の水を跳ね上げエンジンルーム内の部品にかかる過程を明らかにし、コンピューターでシミュレーションすることが課題です。これまで実車で実験を行ってきたところを机上で済ませられるようにするためです。
　まずは実際の現象を正確に把握しなければなりませんが、多くの要素が絡み合っており、その複雑さに私は調査から逃げ続けていました。
　そんなとき組革研に参加すると、手抜きをせずに事実をこつこつと集めていけば対象を明らかにすることができるし、それが良い結果に繋がっていくということを体験し、勇気づけられました。
　職場に戻り、水跳ねの様子をじっくり観察し直してみました。するとタイヤ、水、地面のそれぞれがこれまでとは違う形で見えてきたのです。わからないことが次々と湧いてきて、それらを明らかにすることにしました。
　タイヤのことはタイヤメーカーに聞くしかないと考えました。しかし私には何のつてもなく、上司を通じて社内で紹介してくれる人を探し、取引のないメーカーの方にまでお話をうかがえることになりました。
　とても緊張しましたが、切実に「こういうことを知りたい」と思いを伝えると、たくさんの有益な情報をいただくことができ、現象解明に一歩近づけました。
　わからないことを解明できたときは純粋に喜びを感じることができ、これまで調査から逃げていたことを悔やみました。
　もう少しで結果を出せそうだというところまで来ましたが、まだわからないことも多くあります。苦しいと感じるときもありますが、必要なことは逃げずにすべてやろうと考えています。
第425便 マツダ 園田賢司様.pdf