彼らは自分たちの問題として取り組んだ

「いいな」と思われたら押してください。

　私の部署では、設計および設計図面作成業務を行っています。
　若手の部下には、図面作成のルールがわからないまま作業をすすめ、やり直しになるたびに私に答を求めてくる者がいました。自分で考えさせるように努めましたが、最後には納期に追われて指示してしまいました。
　また、チームを強くしたいと技術伝承のための勉強会を開催すると、一番学んでほしい若手は、遅刻したり居眠りしていたりと散々でした。
　そんなとき組革研に参加しました。「Ｓ－２０」のわからないことを書き出す課題で、目標件数を自分で決めるように言われて驚きました。達成する自信のないまま３５０件としましたが、リーダーに「自分で立てた目標でしょ？」と迫られて、いつの間にか必死になってやり遂げたのです。
　この経験をもとに、チーム全員で部署の問題点を洗い出して課題を決めさせました。課題ごとに担当者を決めてすすめることとして、私は彼らの議論を一番後の席から見守るようにしました。
　すると、若手の中から他の者にどんどん議論をぶつける者が現れ、自分たちで決めた課題を何とか解決しようという姿勢が出てきました。
　勉強会を変える課題については、「業務に直結する内容にしてほしい」と意見が出て、私の「基礎が重要」という決めつけが問題だったということもわかりました。彼らはすすめかたも話し合い、講師と資料も自分たちで手配するなど大胆に変えたのです。
　他の課題についても上下関係なく意見を出し合ってすすめ、議論が割れると、２チームに分かれて発表をぶつけ合うなど、頼もしくなってきました。私はと言えば、まだまだ我慢できずに口をはさんでしまい、反省させられてばかりです。