部下たちが真剣な表情になった

「いいな」と思われたら押してください。

　私の部署では電子機器の設計をしています。
　部下が作成した設計図をチェックし、不適当なところがあると、どのように修正するかこと細かに説明していました。また、納期がちかくなると進捗を確認して納期遅れを未然に防いでいました。
　すべて「よかれ」と思ってやってきたつもりでした。しかし組革研で、私の世話焼きが部下を管理して「ロボット化」させていたのだと気づかされ、これまでのやりかたを変えようと決心しました
　まず、図面に問題がある場合には、その箇所や具体的な内容は伝えずに担当者に差し戻すようにしました。
　初めのうち部下は、教えてもらうのが当然という感じで「どこが間違っていますか？」と聞きに来ましたが、説明したくなるのを抑え自分で考えるように言い続けました。すると彼らは、しだいに自分たちでミスを探すようになってきたのです。私に提出する前にしっかりセルフチェックをするようにもなり、図面の差し戻しも減ってきました。
　納期についても私から確認するのは止めました。朝礼後に各作業の担当者が集まる場を作り、彼らだけで進捗状況やその日の作業を報告し合うようにしました。
　納期に間に合わないと客先や製造部から督促が来るため、彼らは真剣な表情になり、互いに仕事のやりくりまでして何とか納期に間に合わせようと動くようになりました。
　短納期の仕事では、私が納期の心配をしてしまうことがまだあります。部下とのかかわりかたがこれまでと正反対であることに戸惑いながらも、自分の行動を変え続けなければいけないと考えています。