昼礼がメンバーの情報交換の場になってきた

「いいな」と思われたら押してください。

　昼礼では、広い作業場でメンバー全員が輪になり、私がその日の作業内容などを大きな声で伝えていました。その後メンバーに意見を求めても「特にありません」という答ばかりで、重要な情報がきちんと共有されているのか不安でした。
　組革研に参加して、メンバーから意見が出ない理由に気づきました。製造現場に修繕を求められると、私は必要になりそうな確認事項や対策をすぐメンバーに指示していました。私が彼らの邪魔をしていたのです。
　職場に戻り、昼礼のすすめかたを変えることにしました。
　まず、場所をこれまでの広い作業場から会議室に移し、重要なことや伝わりにくそうなことはスクリーンに映して見るようにしました。
　また、私の代わりに３人の係長が毎回交代で話すようにしました。係長たちが故障情報や安全問題について具体例を交えて話すと、メンバーは真剣な表情になったり笑ったり、話に聞き入るようになりました。ある日のこと、確認不足による災害を報告すると、「私はルールどおりにしている」「いやこんなやりかたもあるのでは」などとメンバーから意見が出されたのです。
　私自身はこれまでの部下へのかかわりかたを１８０度変えるようにしました。修繕依頼があると、あれこれ指示したくなるのを堪えてメンバーに任せ、進捗報告をするようにだけ伝えました。すると、稼働状況を調べて今後の対応を検討し、関係部署への連絡調整まで済ませたうえで報告に来るようになってきました。
　その後は、メンバーが出した意見にヒントを得て他のメンバーがすぐ現場を見直しに行くなど、昼礼が情報交換の場となって現場主体の動きに繋がっています。