「すすむも壁」のくり返し。でも、やりたい！
――いい意味で、上司やブラザーを裏切りたい（後編/全2回）――

「いいな」と思われたら押してください。

　「組革研」で得たものを活かして変わらなくちゃもったいないと思っても、実際にはまだまだ知識も経験も不足しているのはわかっています。動き始められるまでひと月ちかくはかかりました。
　私が始めたのは、先輩だけでなく、その分野に詳しい人を関連部署で探してお話しを聞きにいくことでした。ただ教えてくださいというのではありません。自分なりに調べ、ある程度の仮説を用意して、それを諸先輩がたにぶつけていったのです。その上で自分がまだわかっていないところを質問していきました。
　年令の離れた人や初めて言葉を交わす人も中にはいます。でも、もともと怒られてなんぼと思う性格なので、厳しいことを言われようがかまわない。結果を出すためならば、喜んで怒られよう。そんな気持ちで仕事と向き合うようになりました。
　訪ねた先では技術的なお話しだけでなく、他愛のない普通の話しもできるようになってきました。知識だけでなく人脈も増えていっていることが体感できました。それに伴うように上司や先輩も、より専門的な領域に関することまで私に話してくれるようになったのです。もっと究めたいという欲がどんどん出てきてきました。相変わらず少しすすめると違う壁にぶつかり、また戻ることのくり返しですが、そんな仕事が今、おもしろくなっています。
　動き出すまえはいろいろ推し量り、慎重にすすめる私ですが、いざ「これはいけるぞ」と思うと、一気呵成に行くタイプです。定時に終えて帰りたいとは思っていますが、今はやり切りたい気持ちが勝り残業もいとわなくなりました。早くもっと重要な仕事を任せられるように頑張って、いい意味で、上司やブラザーを裏切りたいと思っています。