部下の育成が絶対だ！

「いいな」と思われたら押してください。

　製造グループ長だった頃の私は、自分が頑張れば、納期、品質、コストを守ることはできる、現場とスタッフは私の指示どおりに実行すればよいと考えていました。そうすることで、4年間相応の成果もあげてきました。
　しかし、現場とスタッフは私に指示されたことを行うだけ。難しい課題は放置されたままでした。
　そんな中で参加した組革研。初日の夜、仕事モデルのＳ－２０に関する「わからないこと」を200件以上書き出さなければいけません。なぜそんなに数が必要なのか。早く終わりたい、帰りたい、ただそれだけでした。
　それが2日目、3日目とすすむうちに、あと1時間欲しい、もっと仮説を検証したいとなり、あっという間に充実した時間は過ぎていきます。自分で考え抜くことの大切さを実感できる、素晴らしい体験でした。
　そして4日目。「部下に、考えることを放棄させていないか」。キャンパスリーダーの熱い言葉で目が覚めました。
　職場に戻るとさっそく、新任リーダーに業務を任せることにしました。方針に沿っての現場改善、問題点があればよく見て考えて、自分の課題として報告させるようにしました。
　経験の浅いリーダーは、日々戸惑い、できない、成果が出ないと嘆きながらも現場に張り付き、今日すべきことを決め、実践しています。そんな彼に私は優しい言葉をかけることもせず、結果だけを聞き、本人が望む結果にならなければ、明日もまたやり直しです。
　そして現在、私は設計グループに異動しました。大切にしていることは以前と同じ。部下の育成が絶対で、指示待ち人間をつくらないこと。そう誓って、部下たちに考えることを求め続けています。