上っ面しか見ていない甘い仕事で満足していた

「いいな」と思われたら押してください。

　「絶対に見つけてやる」と心底思って見なければ、探しているものを発見することはできない。組革研で自分の甘さに気づかされました。
　組革研に参加したのは、営業から本社へ異動して約半年後のことでした。
　私たちのチームは、上期「S-２０」で大きな赤字を抱えてしまいました。何としても、「S－２０」がどうできているかを解明しなければなりません。
　ところが、こま図を見ても、現場調査に行っても、何も見つけられないのです。ブロックリーダーからは、やる気がないなら止めてしまえとまで言われました。何とかしなければと追い込まれ、再び現場に向かいました。
　現場は真っ暗。ひたすら交差点を見て、メジャーで測定する、をくり返しました。すると、仕組みらしきものがわかってきたのです。ワクワクしてきました。そして気づきました。なぜ見つけることができたのか、に。
　この気づきが、あらためて私を仕事に向き合わせました。
　私の業務は、本社各部から届くデータをもとに、市場、販売、損益の状況を全社員に伝える資料の作成です。販売現場も見ているし、それなりの資料はできている。私はそう思いこみ、高を括っていました。
　ところが、気づきのあった組革研後に酒販店に行くと、見逃していたものがたくさんあったのです。いかに私の仕事が、データも現場も上っ面しか見ていない甘いものだったか、思い知らされました。
　それ以来、お酒売り場や飲食店に行く前には、何を見るかを具体的に考え、その上で「本気で見る」ことを強く意識しています。そうすると、見えてなかったものが視野に入ってくるようになり、販売状況などのデータも、単なる数字でなく、現場の状態と関連づけられるようになってきたのです。
　これからも、自分の資料に胸を張れるよう、本気で現場を見ていきます。