この仕事を決められた納期でやりたい

「いいな」と思われたら押してください。

　会社にとって重要なプロジェクトのリーダーをしています。メンバーたちには仕事を任せると言いつつ、ダメだと思えば細かいことまで指示をしていました。プロジェクトがヤマを越えたときに、メンバーから言われたのは「全部やってもらってすいません」でした。
　ある課題の納期が近づく中、組革研に参加することになりました。出発まえメンバーから「間に合いません」と相談されました。やらなければならないことを詳しく説明し、ホワイトボードに書き残して、出発しました。
　職場に戻ったのは納期まで残り３日。出社するとすぐにメンバーがやってきて「やはり間に合いません」と申し訳なさそうに報告です。そのとき頭に浮かんだのは、ここはさすがに俺が動かないとまずいということ。しかしすぐに、それでは何のために組革研で学んだのか、どうしたらいいのだろうかと頭の中が一杯になり言葉がでなくなってしまいました。
　やっと言えたことは「あと３日ある。今、本音でどうしたいと思っているのか」。メンバーたちは黙ってしまいました。口火を切ったのは若手のメンバーたちでした。「この仕事を決められた納期でやりきりたい」。間をおいてベテランたちも「できることならやりきりたい」。
　この答えを聞いた瞬間、これまで自分がメンバーのことを信じることすらせず、メンバーはできないという前提で、どう対応するかに終始していたことを思い知らされました。
　３日後、社内、客先から承認、合意を得て戻ってきたメンバーたちは晴れやかな顔で「うまくいきました」と報告してくれました。
　メンバーのおかげで「三逆リーダー」から脱する第一歩を踏み出せたと思います。改めて自分自身がもっと変わらなければと実感しています。