彼らの考えをどんどん引き出したい

「いいな」と思われたら押してください。

　 「メンバー参加」では、手抜きや指示待ち体質を何度も指摘されて、ようやく気づきました。 しかしそれによる失敗も全ては自分の問題として受け止められること。 自らを変え、真剣に課題に向き合っていけばいくほど、その体験が深くなっていくと実感できました。
　 しかし 「リーダー参加」は、指示待ちにしか感じられないメンバーの動きが先だと求められるのです。 生来せっかちな私は、彼らが考え悩んでいる少しの間でも、じっと待つことが耐えられません。 つい口出ししてしまう。 彼らがすでに知っている課題をくり返し説明してしまう。 無意識のうちにメンバーを思いどおりに動かそうとしてしまう自分の体質を知りました。
　 その頃、大型印刷機のインク開発に取り組んでいた職場でも、同じことをしていたと気づきました。 その部署に異動した当初は詳しい業務内容を知らなかったため、むしろメンバーに素直に聞くことができていたのに、少しずつ自分の知識が増えてくればくるほど、指示し、教えという 「三逆リーダー」にどんどん変わってしまったのです。
　 ４月の異動で新たな業務を任されることになりました。 「対象」である顧客にこれまでよりもっと近い開発の成果が求められる部署です。
　 自分にとってはチャンスだと思っています。 詳しい業務内容に口出しできない状況だからです。 改めて、指示や教えることを止め、メンバーの考えや動きをよく見ていくと決心しました。
　 いまリーダーとは週１度、メンバーは２週間に１回面談し、彼らの思いや悩みを直接聞きながら、一緒に目指していきたい目標を話し合っています。 そういう場でも、ああしたら、こうしたらと自分の思いを押し付けてしまっていた以前を反省し、彼らの考えをどんどん引き出したいと思っています。