自分で考えてやってみると、部下の反応が変わってきた

「いいな」と思われたら押してください。

　 私は乗用車用タイヤの試作開発グループを統括しており、部下は７名います。 開発計画に間に合わせるため、部下の仕事に手を出してしまうことも少なくありません。 しかし、それでは職場のスキルアップとは逆行してしまいます。 どうしたらよいかと悩んでいた頃、組革研に参加しました。
　 「Ｓ－２０」 の中で、 「こま図」 の一つのタイプに私はこだわっていました。 何回も見て、現場で調べましたが、ことごとく考えた仮説は成り立ちません。 「調べきるまでこのまま続くのか」 と、先の見えない焦りも感じました。 それでも地図と見比べつづけていると、ある時、 「そうか！」 と閃いたのです。 解決しようと本気で 「対象」 に向き合えば、必ず疑問は解決すると心底から思えました。 これが組革研で得られた貴重な体験でした。
　 組革研参加まえの職場は、不具合が発生しても、担当者からは不具合サンプルが提示されることなく口頭での報告だけがあり、私も現物を見ることなくそれに従って対処方法を指示していました。 参加後は、まず現場に行って不具合の現物を見ながら、担当者を交えて不具合が発生するまでの状況を確かめるようにしました。 そして、具体的な対処を一緒に考え、対応させることにしたのです。
　 今まで担当者は指示されたことだけをやり、結果がうまくいかなくてもしょせんは他人事のようでした。 ところが彼ら自身で考えた仮説によって試みた結果が異なると、明らかに彼らの反応が変わってきたのです。 自ら過去のデータを調べはじめ、新たな案を考えて彼らのほうから積極的に相談に来るようになってきました。
　 未だに解決できない案件は残っています。 その真因を明らかにするため、 「対象」 にもっと本気で向き合い、こだわりつづけようと思います。