「組織の結果を出すためには個が大事だ」 と実感した

「いいな」と思われたら押してください。

　 「組織革新研究会って聞いたのに、なぜ黙ったまま一人でやらなきゃいけないんだ」 と疑問に感じていました。 しかし、各自の調査結果を持ち寄り、他のメンバーとの違いをグループやチーム全体で議論していくうちに、いつしか、経験したことのないほど議論にのめり込んでいきました。
　 そして、下期 「Ｓ－２０」 でチーム全員がゴールし、翌朝、手渡された業績表でその結果を見た瞬間、感じていた疑問を再び思い出しました。
　 「そうか、組織で結果を出すためには絶対に個が大事なんだ」。 言葉で聞くと当りまえですが、そのことを改めて実感したのです。
　 職場で、メンバーにあれほど議論させていたかと自分に問いかけました。 違います。 それどころか、全員で課題に取り組むための打合せと称して、かなりの時間を費やし、彼らにすすめかたを指示し、手順を教えていました。 その結果、問題の解決は長引き、開発の納期にまだ仕様が決めきれない状況になっていたのです。
　 「一人ひとりの仕事を自分事にする」。 組革研で自ら体験したことを、今度は上司として彼らに迫っていくと決意しました。 そして職場に戻ると、 「自分はどうすすめようと考えているか」 をくり返し問いつづけ、自分から対策や解決案を口にすることを止めました。
　 元来、部下たちはメカニズムの分析や設計の専門家です。 自分がやらねばならない状況に追い込まれると、すぐに動き出しました。 今までなかなか解決できなかった走行中の車両振動の問題も、駆動系などの構造から仮説を立て、実験検証をくり返して要因を絞り込んでいき、ついにその原因を解明したのです。 後で彼らからの報告を聞いて、これまでの自分の口出しが、彼らの動きを阻んでしまっていたことを改めて教えられました。