自分の問題だと部下はすぐに受け止めた

「いいな」と思われたら押してください。

　 誰も教えてくれず、一から自分が考え、動かなければ、先にすすんでいけない組革研でした。 「Ｓ－２０」 の仕組みを掴めたと喜んだのも束の間、曖昧なまま勝手にわかったと思い込んでいたことに気づかされました。
　 「Ｓ－２０」 は一方的に与えられた仕事で、しかも初体験です。 にもかかわらず、自分が間違えたり手を抜いてしまったと気づくと、全て自分の問題と感じ、いつしか本気で取り組んでいました。
　 ４日目に 「人は困ると必ず動く」 とうかがい、はっとしました。 そして、それまでの３日間、やらなければ自分自身が困る状況に追い込まれていたから、あんなに前向きに取り組めたのだと得心しました。
　 職場に戻り、部下が自分の問題として困ると感じるには、自分がどうしたらよいか考えつづけました。
　 私が受け持つ営業所では、個々で一か月の営業獲得目標を掲げ、その達成を目指して全員が奔走しています。 しかし月末ちかくになると、まだ目標達成していない部下から相談されることがしばしばあり、私もああしたら、こうしたらと具体的な案を指示していたのです。
　 部下への向き合いかたを変えなければと思い、相談されても 「自分で考えて」 と、自分が手出しすることを止めました。
　 すると、最初こそ戸惑いましたが、自分が解決しなければならない問題だと部下はすぐに受け止め、悩みはじめました。 最近、自分が新たに気づいたことを伝え合い、互いの目標数字について話し合っている姿も見かけます。 相談しながらすすめた結果、営業所全体の目標達成も見えてきました。
　 彼らの変化を見て、部下は大きな力を持っていると信じることの大事さを改めて感じ、もっと自分が迫っていかなければと思っています。