参加リポート/現場から

部下が、初めて自分の問題として悩みを相談しにきた

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加村孝信  マツダ 操安性能開発部 主幹  〔第496回/2016年6月会期参加〕  NO.924


  自動車のブレーキ開発には、メカと呼ばれる機械的な仕組みだけではなく、ABSなどの電子制御による開発をうまく組み合わせて、より高度な技術を目指さなければなりません。 しかし開発すべき車種は多く、少人数のエキスパートがプロジェクトの全てに参加することは難しい課題でした。
  私は、メカと電子制御の担当者が一緒に業務をすすめることで、知識やノウハウなど互いの不足部分を補えるのではないかと考え、混成チームを作ってみました。 しかし、彼らの動きは期待していたようにはならず、それぞれの分野に固執したまま。「できない」という声が相次いだのです。
  その頃、組革研に参加しました。 そこでの私は自分の主張が強すぎるあまり、 「他のメンバーが発言しなくなる」 と指摘され、1人グループにされてしまいました。 そしてその後、 「上司が部下の仕事の肩代わりをしている」 という話を聞いて、自分がまさにそうだったことに気づきました。
  職場に戻った私に、以前と同様、 「できない」 「どうにかしてください」 とメンバーが言ってきました。 それまでなら、すぐにエンジニアのエキスパートを新たにチームに加えて事を収めようとしましたが、彼らからの要望を拒否し、自分たちで何とかするよう突っぱねました。
  しばらくしてから、混成チームのリーダーであるメカのエキスパートが、 「メカの技術をどう電子制御の人たちに伝えたらよいかわからない」 と相談にきました。 混成にしてから、すすめかたで相談されたのは初めてです。 解決策を他にばかり求めていた彼らが、ようやく自分たちの問題として取り組もうと悩んでいる姿を目にして、うれしくなりました。
  まだ、混成チームはスタート地点に立ったばかり。 自分が手出し、口出しをとことん止めて、もっと彼らの仕事にしていかなければと思っています。

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脱・「三逆リーダー」
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