参加リポート/現場から

部下をちゃんと見ていなかった自分に腹の底から憤った

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酒井弘一  富士フイルム静岡 PET生産部 製造課 係長  〔第496回/2016年6月会期参加〕  NO.923

  何度もの現場調査を経て臨んだ下期 「S-20」 は、とても順調でした。 ところが残りもあと少しという場所で、初めて出くわした道の状況にとまどい、 「この先はルートではない」 と決めつけてしまったのです。 後からその道が正しかったとわかり、自分がほとほと嫌になりました。
  これ以外にも、 「対象」 を素直に見られない自分を何度も痛感しました。 それらも先入観や強すぎる固定観念が邪魔をしていたのです。
  3交替で4グループの職場を束ねる私は、部下に 「主体的に自分で考えろ」 と口にするものの、 「データをうまくまとめられない」 と彼らから相談されると、 「こんな表にしてみたら」 「変化点をここにしてみたら」 と、まるで赤ペン先生のように作りかたを細かく指示していました。
  しかも、部下のできないところは上司としてカバーせざるを得ない、自分がやらねばならないと、自分の役割を強く思い込んでいたのです。 組革研でこれらが全て間違っていたことに気づきました。
  職場に戻り、自分が中心となってすすめていた製造ロス削減の課題を4人のリーダーに任せると伝え、1日じっくり時間をとって、どうしていくかを彼らに考えさせました。 そして各々の職場をしばらく見るようにしました。
  すると、数人のメンバーがロス削減の具体策を出してきました。 いずれも問題に向き合い、普段から考えていないと出せないような意見ばかり。 案を出したのは、異動したばかりで経験の浅いメンバーや期間従業員でした。 私は、今まで彼らを見て、考えていない部下と決めつけていたのです。
  部下の力をずっと下に見ていたどころか、彼らの取り組む姿勢さえちゃんと見ることができなかった自分に、腹の底から憤りを感じました。 自分自身がもっと謙虚にならなければいけないと、思い知らされた体験でした。

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脱・「三逆リーダー」
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