自分の意見は正しいと思い違いをしていた

「いいな」と思われたら押してください。

　 以前から、人には曖昧な言いかたをしないよう心掛けていました。 正確に伝わるし、相手も動きやすいだろうと思ったからです。 その考えは部下にも同じように持ってもらいたく、彼らにも強く求めてきました。 しかし、なかなか自分の思いどおりになりません。
　その頃、組革研に参加しました。 「Ｓ－２０」 の仕組みを明らかにしていく過程の討論では、明確な論理かどうかを自分の判断基準に、他のメンバーの中途半端な仮説を否定しました。 しかしある時、メンバーの一人がまだ誰一人解明できていなかった 「こま図」 の仕組みについて、 「現場で仮説のとおり試してみたらわかるかも」 と言い出したのです。
　 曖昧な対策と思った私は、即座に 「無理でしょ」 と否定しましたが、 「Ｓ－２０」 終了後、その考えかたが大事だったとわかったのです。 さらに他にも自分が否定した仮説のいくつかが、正しかったことがわかりました。
　 論理に固執するあまり、相手を論破できる自分の意見が正しいと思い違いをしていたことに気づきました。 ただ自分が 「対象」 を捉えきれていなかっただけです。 思い返すと、職場でも 「対象」 状況があまりわかっていなくても断定口調で結論づけていた場面が蘇りました。
　 職場に戻り、部下に自分の考えを押し付けないと決意しました。
　 しばらくして、社内報告会の資料を事前に見てほしいと部下から依頼されました。 修正する必要があると思い、そう伝えたものの、具体的には言わずどう直すかを自分で考えさせました。 すると彼は悩んだ末、工夫した資料を提出してきたのです。 私が指摘できる箇所はありませんでした。
　 自分が気づけなかった短所が、組革研でわかりました。 この課題に今後も挑戦していきます。