参加リポート/現場から

「やらねばならない」と彼らの意識が変わっていった

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坂田頼正  MHPSエンジニアリング 経営統括部 副統括部長  〔第309回/1997年3月会期「リーダー参加」〕  NO.848

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  当社は、5年まえに5つの会社が合併して誕生したグループ会社です。 3年まえにその内の一つの事業部の総務部長として親会社から転籍して着任しました。 数か月経った頃、突然、社長から特命が下りました。 「全社の人事・給与制度の統一化がすすんでいない。立場を超えて何とかしてほしい」。
  既に1年まえから推進チームが結成されていたものの、この実現に懐疑的で、 「今のままでよいのに」 と口にするメンバーもおり、幹部にも 「5社の中のどこかに合わせればいい」 という意見も多くあったのです。 しかし、私はこの課題の 「対象」 である 「わが社をどのようにしていきたいかという社長の思い」 をまず知らねばと、社長に直接確認することから始めました。
  社長の熱い思いを実現すべく私が立てた構想は、今までの延長線上にはありません。 実現できるか、正直不安で一杯でしたが、 「従業員のため」 という目的を明確にし、さまざまな場面ごとに 「この 『対象』 は何か」 を意識しながらメンバーと共に取り組んでいきました。 すると、 「やらなくても済まされる」 から 「やらねばならない」 へと彼らの意識が少しずつ変わっていったのです。 これならいける、そう思いました。
  以降も、わからないことやできていないことを一つずつ書き出してすすめました。 当初は一歩引いていたメンバーも次第に主体的に取り組むようになり、実務的な面での改善策をどんどん考えるようになってきました。 「できない理由を考えずにどう実現するかを考えよう」 と取り組んでいくうちに、自分も協力すると名乗り出てくれる人が一人またひとりと増えていきました。 その中には、 「今のままでよいのに」 と言っていたメンバーもいました。
  2年間に亘る労働組合との協議も、 「従業員のため」 というブレない軸が理解され、計画どおり4月1日に新制度をスタートさせることができました。

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脱・「三逆リーダー」
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