「できれば」を止め、「目標は必ず達成」と迫った

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　一昨年、部署が変わりました。私にとっては初めての業務ばかりで不安でしたが、メンバー参加した組革研で、「部下は私が思う以上の力を持っている」ことを学び、前の職場で彼らの力の大きさを体験していた私は、新しい部署でも職場長たちに任せておけばいいと思っていました。
　この部署では製品やタイヤの中間材料の製作目標時間を超えることが常態化し、大きな問題になっていました。しかし私が余計な手出しをしなければ、前と同じく職場長たちは動き出すと思い、時間内でできる案を考えるよう彼らに伝えました。しかし、「その時間では数量に達しない。チャレンジに失敗したら次工程に影響し、大きな損失になる」という言葉が返ってきたのです。相手は経験豊富な職場長です。改善案が思いつかない私は、彼らにヘソを曲げられたらと思い、「しかたないですね」としか言えませんでした。
　その頃、組革研に「リーダー参加」しました。メンバー参加だけで十分だと思っていましたが、始まってみるとまだまだと思うことだらけ、特に自分には「部下を易きに流さない」ことができていない実態を突き付けられ、私の最大課題であると気づかされました。
　職場に帰り、「できるだけ」「できれば」を決して口にしないと決めました。今まで職場長に気を遣い、「できれば達成するよう」と言っていたのを止め、「目標は必ず達成」として迫りました。彼らの顔色が変わりました。
　数日後、目標達成のための計画が報告されました。アイデアを出すために眠れない夜が続いた職場長もいたようです。しかしもう不満は聞こえません。彼らが課題と正面から向き合ってすすめた結果、ほぼ全ての職場で時間も数量も目標達成できました。そして、それまでどうにか目標数字の前後を推移していた状況が、１２月には５％も上回る結果を出すことができました。