初めて仕事と正面から向き合おうとした体験だった

「いいな」と思われたら押してください。

　以前から「対象を明確に」という言葉を職場で聞かされていました。しかし、その時にはあまり理解できず、ピンとこない言葉でした。つい先に対策を考えてしまう、勝手な思い込みですすめてしまう。それをくり返し、やり直しになってしまうことが往々にしてあったのです。
　参加した組革研で、チームの他のメンバーは社会人として先輩ばかり、発言することにためらいがありました。それでも「対象」についてわからないことを書き出す課題に、３，０００というチーム目標を達成するためには自分が頑張らなければと思い、個人目標を４００件としました。しかし実際にはその１／３にも達しない数しか書き出せません。書こうとしても何がわからないのか漠然とし、具体的に何も浮かばないのです。これまで自分がどれだけ「対象」について深く考えていなかったかを思い知らされました。
　しかしその後何度も現場に向かい、メジャーを道に這わせました。自分の仮説は例外がいくつも見つかり否定されましたが、他のメンバーの立てた仮説を検証すべく、何度も調査をくり返しました。下期に参加できなくなったメンバーの分も誰かが担当しなければならなくなった際にも、即座に手を挙げ、２人分のコースを１人で歩くことを志願しました。残念ながら結果は伴いませんでしたが、私が初めて「対象」を真っ直ぐ意識し、仕事と正面から向き合おうとした体験でした。
　組革研最終日に「『対象』を明らかにしてから取りかかる」を職場での課題にした私は、苦手であったわからないことを書き出すことから始めました。しかし、予想以上に時間がかかるうえ、他の人に指摘されてから自分が理解していないことに気づくことがまだまだあります。それでもこれをくり返すことで、「対象」を明確にする習慣をつけなければと思っています。