参加リポート/現場から

自分が部下の人生を狂わせているかもしれない

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福谷和也 マツダ 車両開発本部 衝突性能開発部アシスタントマネージャー 〔第488回/2015年7月会期参加〕  NO.707

 問題が起きるたびにさまざまな分析を部下に行わせ、その結果や過去の経験をもとに上長である私が対応案を決めていました。しかし現実は、納期間際に実験をくり返して何とか対応策にたどり着くのが精一杯です。部下の残業時間は多く、モチベーションも下がる状況に悩んでいました。
 そんな中、組革研へ参加しました。そこでは待ったなしの状況で、高い目標を目指すことに不思議とやらされ感はなく、むしろ「やり抜かなければ」という気持ちが湧いてきました。全て自分の問題だったからです。職場をふり返り、世話焼きの私が部下を問題に直面させていない現実に思い至りました。「リーダーは部下の運命を握っている」の言葉に、自分が彼らの人生を狂わせているかもしれないと気づき、大きなショックを受けました。
 職場に戻って、小さなチームの活動から取り組みはじめました。問題の背景にある事実を個々で出させ、「一覧一望」「×打ち」をくり返し、事実を共有化しました。当初は誰もが事実と意見との区別がつきませんでしたが、くり返すうちにミーティングが活性化していき、次第に彼らは自ら考えて提案し、問題を解決することができるようになってきました。
 これに気を良くして他のチームにも同じようにやりましたが、思ったほどうまくいきません。目標や納期を守れず、過去の経験で対策を決めようとするなど、今までと大きな変化は見られず、いたずらに時間が過ぎていきました。私自身にも納期への焦りがあり、このチームには無理かと勝手に決めつけ、あきらめて指示しかけることも何度かありました。しかしそのたびに組革研を思い出し、余計な口出しをしないよう我慢しつつ、部下の状態をつぶさに観察するよう心掛けています。そして「問題に直面させる」「自分事にさせる」の2つを意識して、彼らに向き合っています。

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脱・「三逆リーダー」
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