お客様の求めているものに迫っていく

「いいな」と思われたら押してください。

　私は塗料用原材料の研究、開発で中国を担当しております。
　年に数回は現地代理店の担当者と顧客である塗料メーカーを訪問して、自社製品の紹介や使用方法のアドバイスなどをしています。ところが、言葉の壁や文化の違いに戸惑いを感じることが多く、どう対応すべきか悩んでいました。自分なりに中国語を勉強してきたつもりでしたが、実際には、お客さまが何を求めているのか理解できず、つい聞き流したままにすすめてしまうこともありました。
　そうした中で、この１月に組革研に参加しました。自分の仕事の「対象」を明らかにすることの大切さを痛感させられ、私は知らず知らずのうちにわかっていたつもりになっていたことに気づかされました。２０年間仕事を続けるうちに、詳細な実験データ収集の労力を惜しむようにもなっていたのです。そのときは役に立たなくても、いつか役に立つかもしれないのに…。そうしたことを思い知らされました。中国のお客様についても、しっかり見ようとしていませんでした。
　そこで、中国に出張した際は代理店に協力してもらい、お客様の希望をより詳細に聞き取るようにしています。また、よりニーズに合った製品を開発するために、自社製品を試験してもらうことを提案しました。そして、次のステップとしてお客様と一緒に開発をすすめることができないかを模索しています。こうして信頼関係を築いたうえで、顧客を増やしていくことにつなげたいと考えています。
　現在、中国の塗料メーカーは熱心に新規開発を行っており、当社にとってはチャンスです。結果はすぐに出ないかもしれませんが、お客さまの求めているものにもっと迫ろうと、コツコツと研究をすすめています。