入社してほぼ1年、仕事が嫌で嫌でしかたありませんでした。仕事で頑張るなんてとんでもない。できるだけ楽なやりかたで適当にこなし、可もなく不可もなく、給料が入ればそれでいい。本心からそう思っていました。
昨年2月に参加した「組革研」で仕事への思いを問われた僕は、正直に答えました。「仕事なんてやりたくない」と。そのとき、キャンパスリーダーの表情が一瞬曇り、鋭い眼光で睨みつけられたような気がしたのを覚えています。
仕事が嫌だった理由の一つに、自分の性格が考えられます。ひと言でいえば「テキトー」。物事に真剣に向き合うより、気楽に取り組んで、ある程度できてしまえば、もうそれでいいやとなってしまう。そんな自分の性格には薄々気づいていたのですが、5日間の「組革研」体験によって、つくづく実感させられることになりました。
初日から僕は不満たらたらでした。「なんでこんなことしなきゃいけないんだ」、「むかつく」。「組革研」における「やらなければならない状況」を僕は理不尽な強制と感じ、日々の仕事と同様に、何とか適当に済ませようとしていました。そうした態度、気持ちは下期のゴールまで続きました。「俺がやらなくても誰かが何とかしてくれるだろう」と。
それでも結果は1着でゴール。その瞬間、今まで感じたことのないような充実感、高揚感のようなものをたしかに感じました。
「いったいこの気持ちは何なんだろう?」。そんな思いで最後のキャンパスリーダーの講話を聞いたら、今までもやもやしていたものが、ふっと腹に落ちたような気がしたのです。
やらなければどうしようもない状況におかれながらも、どこか適当な態度、気持ちが抜けなかった僕でしたが、最後に1着でゴールできた瞬間はたしかに心が大きく動いた。キャンパスリーダーから「それこそが感動だ」と言われました。感動のない人生に意味があるのかと問われたように思いました。さらに、感動とか生きている実感は「全力を出さなければけっして得られないものだ」ともおっしゃいました。
「僕に足りなかったのはこれだったんだ」。「組革研」体験で、はじめて素直になり、自分と向き合えた瞬間でした。
以来、少しずつですが、仕事への思いにも変化が生まれつつあります。もちろん今でもついつい楽なほうに流されそうになるのですが、そんなときは「全力」という言葉を念じるようにしています。でも、「全力」ほど難しいものもない。「組革研」のような、期間限定の追い込まれた状況のなかでは全力を出せても、日々のルーティーンのなかでそれを出すのは、本当に難しいことだということを痛感しています。
ただ「組革研」を経て、「全力でやろう」という気持ちだけは常に持てるようになった気がします。適当にやることのつまらなさに、ようやく気づいてきたのかもしれません。
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