先日、「組革研」の方から、「仕事は楽しい?」と聞かれた僕は、迷うことなく「はい」と答えました。入社当初の僕の心情からすれば、考えられない変化だと思います。ただ「楽しい」とは言っても、けっして「楽(らく)」ではありません。ちっとも仕事が楽しいと思えなかった以前のほうがずっと楽でした。上の人から言われたとおりに仕事をこなしていただけでしたから。
僕の仕事観を大きく変えるきっかけになったのが「組革研」への参加です。なかでももっとも影響を受けたのが、「個全システム」によるミーティングでした。まずは自分一人で、つまり「個」でものごとを突き詰めて考えてからアウトプットし、みんなで「一覧一望」。そして最終的に「全」に統合するという考えかたに感銘を覚えたのです。
「組革研」以前の僕は、目のまえの課題について同期や先輩に相談したり、話し合うとき、何の知識も考えも持たずに参加することが多かった。それがいかに時間の無駄だったのか。そのことを「個全」によって気づかされました。
なぜ無駄だったのか。もちろん自分にはない知識、情報、物の見かたなどを知ることができて悪い面ばかりではありません。ただ、こちらが手ぶらの状態だと、せっかく聞いた話しも右から左へすーっと流れていってしまい、その場ではわかったつもりになっても、後に何も残らないということがけっこうありました。
しかし「組革研」では、やらなければどうしようもない状況の中、必死に「個」で考えたうえでアウトプットしようともがきました。それによって解決すべき課題が自然と「自分事化」され、理解も早まる。そんな気がしました。
職場に戻った僕は、先輩や上司と仕事の話しをするときは、まずは「個」で徹底的に調べ、考え、疑問を明確にし、自分なりの見かたを持ってからその場に臨むことを自分に課すようになりました。まだまだ甘い部分もありますが、そうすることで、仕事への集中力も理解力も増し、結果として時間を無駄にすることがなくなってきたと感じています。
こうして時間の余裕が生まれると、今度は欲が出てきます。新人ながらも、定常業務以外のもっとレベルの高い仕事をしてみたい。チャレンジしたいと。1日8時間、どうせ仕事をするなら、つまらないより、おもしろく、やりがいがあるほうがいいに決まっています。
こんな感じで仕事に取り組んでいくうちに、「お前、これやってみないか」と上司から、新人の僕にはちょっとハードルが高いような仕事も頼まれるようになりました。これに必死に食らいついて、何とか達成しようと頑張る。こうやっているうちにどんどん仕事が楽しくなっていったのです。
辛くて大変なことをやり遂げた先にしか喜びも達成感もない。「組革研」でキャンパスリーダーがおっしゃっていた言葉の意味を今、少しですが実感しつつあります。
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