キャンパスリーダーの独り事

二人の会長  No.40

320CLno40.jpg 毎月きまって仕事で奈良に出かけている。馴染みの店もできた。奈良では味一番らしき常連ばかりの料理屋である。一昨日もそこでの夕食を楽しみに出かけた。
 店に入ると、カウンターの私の指定席だけがぽつんと空いていた。その席に着くやいなやであった。隣の老人が話しかけてきた。「奈良の方ではないようにお見受けしますが……」。その言を皮切りに話しが続く。中味は実に真面なのだが、話しは留めどない。私が取り合わない素振りを示しても、顔をこちらに向けたまま話しかけてくる。老人を挟んで反対側のカウンターには老人の家族4人が並んでいるのだが、その家族との会話は皆無にちかい。
 仲間と酒を飲むのは好きだ。その逆も好きだ。美空ひばりとは異色の一人酒でゆっくりと思いにふけるのである。それをこの老人に侵され、そそくさと立ち去る羽目に追い込まれた。帰りかけた私にその老人は「またどこかでお会いしましょう」とぬかす。「冗談じゃないよ!」の言葉をぐっと飲んだ。
 目の前の板長が老人を「会長」と呼んでいた。それもかなりの企業のオーナーらしいことが、板長との話しのやりとりから伝わってくる。この老人、もはや家族からは取り残されているようだ。だが、会社では相手にされているのであろう、部下たちは止むなく。
 そう言えばと、東京でのことを思い出した。多くの人が知る某大企業のオーナー的存在の名誉会長である。スポーツクラブでのロッカーが私と隣り合わせであった。帰り仕度が私と重なったときである。着替えの最中、私のロッカーに手を突っ込んできた。私の下着を取り出そうとして。
 この会長、ほとんど毎日「出社」してくるのだそうだ。その出退時ちかくになると、エレベータ―を1台止めて待つのだという。

14.2.14.

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