前回、人びとの「やってもらう病」についてふれた。企業の中はこの病の流行だらけだ、と私は極言する。
この流行の源は、対象側と対応側、すなわち組織の上下の双方に宿っている。
まずは対象側、すなわち部下の立場にある人の意識。手元におもしろいデータ(2013年2月。明治安田生命保険による1,014人を対象とした調査)がある。「新社会人が求める理想の上司の第一位は、ジャーナリストの池上彰さん」だというのだ。
氏の解説は実に上手でわかりやすい。 調査者によると、「(新社会人は)難しそうなことを分かりやすく指導してくれる上司を求めているのでは」ということになる。自分で考えなくともよくしてくれることを「指導力」としているわけだ。彼らはつまり、管理社会での「やってもらう病」トレーニングの”卒業生”なのである。
そして対応側、すなわち上司の立場にある人の意識。「やってもらう病」を治そうとするどころか、さらに重病人へと追い込んでいく。もちろん意図せずしてである。すなわち、全ては「教え、説明し、指示し、世話をやく」の連続だ。つまりは、上長は一生懸命になって部下をダメにしているのである。「人を大事に」と大言しながらだ。
組革研のディリ―メール「企業の現場からのレポート」でも、このことは明らかだ。
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ついでに記す。同ディリ―メールでは「やってもらう病」から脱出させることの成功例ばかりだが、失敗例もあるのではないか。それらの例もぜひとも聞かせてもらいたい。
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