先々週と先週のこのコラムは、 「個全システム」の第1第2ステップであり、それは 「個」から 「全」への統合化であった。 今週は、「全」どうしの統合化である。 名付けて 「分離・統合」。
ミーティングのメンバーを10人と仮定しよう。 その10人をいくつかの小グループに 「分離」し、それぞれのグループが 「別々に」 「同じことを」やっていくのだ。 別々に別なことをやっていく分担ではない。
その意図は、ここでもまた議論の深掘りにある。 グループ間の差異をぶつけ合わせていくことにある。
したがって分離基準は、グループ間に差異がより出るようにすることだ。 即ち、グループ内では同質、グループ間では異質になることをねらってグルーピングすることになる。
このグルーピングは、 「個全システム」におけるリーダーの大事な二つのトップダウンのうちのもう一つである。
グループ数は3前後、グループ内人数は3、4人というところが最適であろうか。 グループ数や内人数よりも、それぞれのグループに差異が出ることのほうが大事であって、そのためには、グループ数がいくつになろうが、内人数も極端な場合には1人と9人になってもかまわない。
途中で、グループ間の人の入れ替えをやるのもよい。 より差異が出るようにタイミングをみてやることだ。
もちろん、グループ内では第1、2のステップですすめることになる。
ミーティングにおける仕切り屋さん、声を大にしてしゃべりまくる人、発言しない人、こんな状態はいとも簡単に解決できる。 似たものどうしにグルーピングすればよい。 瞬時にして問題は解決してしまうはずだ。
グループごとの結論が出たら 「統合」、即ちグループ間の 「全」に入る。
グループ間のぶつかり合いであり、グループ間でのX打ちからスタートする。 グループ間の差異が大きければ大きいほど、それから先、より深掘りができることになる。
「分離」と 「統合」の時間的な配分を一般論として無理して言えば、およそ7対3ぐらいを目安にすればよいようだ。
(『人を人として』 第七章二より抜粋、加筆)
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