横組織化の組織形態をモデル化して描くと、下図の左になる。 管理の組織が一対一の上下関係で成立しているのに対し、組織化の上下関係は一対全で成立する。
　 横組織化は、組織の運営のしかたであって、制度や組織図を変えるような性質のものではない。 したがって、全社レベルであろうが部門レベルであろうが、それぞれの長が自分の立場において行うことができる。

　 上図左を例にして補足しておく。
　 （中間の）組織のリーダーは、同時に上部組織の運営チームのメンバーである。 上図が部運営チームの姿を示しているとしよう。 部長がリーダーであって、課長がメンバーだ。部長は部運営チームのリーダーであると同時にその上部組織の運営チームのメンバーであり、課長は課運営チームのリーダーであると同時にその上部組織である部運営チームのメンバーという、それぞれ二重のポジションにおかれているということになる。
　 横組織化の要は、メンバーどうしのミーティングにある。
　 余談だが、会議やミーティングの一般的なやりかたは実に拙劣だと、私は思っている。 多くの企業内でのそれももちろん。 しかも企業内では、立場が高くなるほど会議が多く、この変革による経営効率ｕｐの余地はきわめて大だと確言したい。
　 来週はそのミーティング革新である。
　 （『人を人として』 第七章二より抜粋、少し加筆）