組革研をはじめとして、私の仕事の場での 「反常識」 は数限りない。 その中の一つ、実行性の容易さと実効性の高さを誇る 「ハロイ法」 を紹介しよう。
「ハロイ法」―英語名を「CBA method」と言えば、何のことか見当がつくと思う。逆さま法である。
例えば、リーダーがメンバーに方針などの大事なことを示したいとき、あるいは集会のような場で人びとに話しをするとき。
常識ではどうやるか。 用意した内容を時間の大部分を費やして話し、わずかな残り時間を質問に当てるというようなケースが多い。 質問する人はぱらぱらだし、その内容も片寄ることが多く、へたをするとしらけ時間になってしまう。 それよりも何よりも、肝心の話しの中身はあまり伝わってはいない。
「ハロイ法」 ではどうやるか。 まず相手に、そのことに関する質問を用意させることからスタートする。 それが疑問であっても意見であってもかまわない。
相手が大勢の場合にはなおやりやすい。 グループ化して、話し合いの中から質問を出させるのである。 質問が質問を呼んでいくことになっていく。
質問を考え始めると、人びとには自ずと問題意識がちょっと芽生えてくる。 回答に対するニーズが生まれてくる。
少し具体的に記そう。 例えば数十人を対象とする場合である。
もし④の質問に片寄りがあったとしても、⑦のやりとりでカバーできる。
これだけのことである。 その効果と言えば、 「常識」 とは比べものにならない。 それは肝心な二つの面においてである。
一つは伝わり度。 「常識」 の場合の倍以上にはなるであろう。 もう一つは、内容や話し手の態度さえまともであれば、しらけムードは一掃され、話す側と聞く側の壁が薄れて一体感が生じてくる。
( 『人間力』 第一〇章二より抜粋)
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