良い芽を摘まない

「いいな」と思われたら押してください。

　「何とおせっかいで、自己都合な”先生もどき”なんだろう！」
　組革研に初めてリーダー参加した４月、心から実感したことです。ムダで、枝葉末節な指示ばかり出す自分。結果として、メンバーが持っている創造力や活力を阻害してばかり。職場でも全く同様でした。
　この体に染み付いた悪習慣を何とか断ち切りたい、そう強く思いながら職場へ戻りました。
　全部員を集め部門の方針説明会を企画しました。社内行事が目白押しで会場をかろうじて確保できたのは、私が一週間の出張から戻る日の午前中でした。しかし私の原稿がまとまったのは出張直前のこと。これに各課長の原稿を加えなければいけませんが、最終稿に目を通すことなく当日を迎えることになります。
　過去にこんな準備不足で説明会を開くことはありませんでした。これまでは事前に課長たちの発表内容をレビューして、文章の表面的なことでケチをつけたり、思いの部分をつぶして体裁を整えることに終始していました。
　しかし今回は変える。
　「この日しか会場が取れない。私はレビューできないが、あとは頼む」と託しました。どうなるかと思いましたが、私がチェックを止めたので、課長たちは横同士で評価し合うようになっていきました。
　課長たちはそれぞれの個性で、伝わる内容を熱く話していました。それもそのはず彼らがメンバーや課の状況を一番知っているのです。
　その様子を見て、これまでの自分がやはり間違っていたと恥ずかしくなりました。自分の動きを変えないと、部下の良い芽を摘みかねないと再認識しました。