事実を出し合い解決策が見えてきた

「いいな」と思われたら押してください。

　組革研に参加して、ここでの仕事の対象＝「Ｓ－２０」について「わからないこと」をできるだけ多く書き出すことになりました。無理と思いながらも４００件という高い目標を掲げてしまい、案の定、納期に間に合わず「どうするのか」とリーダーに迫られました。考えても考えても出てこない苦しみと闘いながら、納期を延長してもらい、やっとの思いで目標を達成することができました。
　私が担当する開発チームは、無線機などの測定器を動かすソフトウェアの開発やメンテナンスを行っています。今年度は開発環境を刷新するための作業も加わり仕事に追われる日々が続いていました。そこへ追い打ちをかけるように、メンテナンスをしたソフトウェアの一部分が正常に動かなくなる事故が頻発するようになってしまいました。次つぎと起こるクレームには、その都度私が対策を指示していました。
　そこで、もぐら叩きのような不具合への対応を止めることにしたのです。そしてメンバー全員で現状を明らかにするために、「問題と思われる事実」を各自１００件目標に出しました。
　組革研のときのように、数多く出すことを求めたので、部下たちは戸惑っていました。無理かなと思いましたが、この状況を改善したいという思いが強かったようで、なんとかやりきりました。それを全員で一覧すると、「どうしてそうなったのか」と議論が湧き起こり、先輩、後輩の関係を気にすることなく、本気で意見をぶつけ合っていました。
　その中から「開発手順」や「チェック体制の見直し」など、全体で取り組まなければならないことを最優先に絞り、さっそく実行に移しました。スタートしたばかりですが、大きな変化を感じています。