自分が強い意思を持たなければ何も変わらない

「いいな」と思われたら押してください。

　発電用ガスタービンに装着する部品を補修する課で工程計画や進捗管理を担当しています。特に生産性の向上が急務ですが、お客様からの急な工事依頼や補修メニューの変更などの対応に追われています。
　組革研でのリーダー体験を通して、自分が目標達成への意思を強く持たなければ何をやっても部下には伝わらないと痛感しました。
　そこで課の目標である、生産性指標値１０％アップ達成について、部下に自分ごととしなければと思い、とことん話し合いました。しかし、高い目標に対して部下は、「次つぎと変わる工程をすすめるめることで手一杯、 結果が目標に達しなくても仕方がない」と半ば諦め気味でした。
　そんな部下に「私はここで終わらせるつもりはない｡この問題を解決するのはあなたなのだ｣と、解決案を示すのではなく、自分自身で考えることを迫りました。
　そうしているうちに、彼の中にあった思いがついに現れたように感じました。
　彼は工事計画の変動が多いこの職場で、単に計画の組み合わせの変更で生産性の予測値を改善させても意味がない、それよりも必要なことは現場の人たちと一緒に無駄を削減することだ、というのです。
　これまでは現場の人たちが実施した改善を資料にまとめる程度の関わり方しかしていなかった部下が、 現場の人と一緒になって問題点を話し合い、先輩にも相談しながら対策案を作っていたのです。
　この積極的な部下の姿こそが本当の彼の姿なのだと気づきました。
　通年での生産性指標予測値は７％しか向上していませんが、下期だけを見ると約１９％の向上となっています。いまは前向きな彼の姿に頼もしさを感じています。