事実に解決の糸口を求めて

「いいな」と思われたら押してください。

　担当しているグループでは、何か問題が起こると解析ツールの精度が悪い、開発期間が短いなど言い訳ばかりで、その結果、納期遅れが発生していました。私は部下の問題だと思い込んで、この解決の糸口をつかみたいと思い、組革研に参加しました。
　キャンパスリーダーから指摘された「あなたの指示で問題が解決すると思っているのですか。部下はあなたが思っている以上に力を持っている」との言葉に、ハッとさせられました。
　納期が遅れそうな案件に対しては、部下に細かく指示を出し、そのつど報告するように義務づけていたのです。そのことが部下の成長を妨げていたとは思いもよりませんでした。部下が今まで以上に力を発揮するには、まず、自分自身が変わらなければならないことを痛感しました。
　そこで、事実に基づいて業務改善の課題に自分たちで取り組ませることにしました。まず現状を共有するために、若手と中堅にグループをわけて抱えている問題の事実をとことん書き出させました。それをもとに業務改善のためにどうしたらいいか、考えさせました。
　若手メンバーは主体的に任されたことでやる気に火が点いたようで、「現場を知っている自分たちならではの良い案ができるかもしれない」と、問題に取り組んでいます。
　一方、中堅メンバーは過去の成功体験などからすぐに対策を考えてしまうため、なかなか変わることができません。しかし、グループの核として自ら殻を破り、すべてに事実ベースで立ち向かってほしいのです。彼らの力を信じて、私も諦めずに取り組んでいきます。
　納期遅れは約９割減となりましたが、意識改革はまだ始まったばかりです。