「メンバーがどうなっているか」を明らかにする

「いいな」と思われたら押してください。

　私の部署が担当する業務は、同じ作業を同じメンバ－で毎日くり返しています。メンバーにベテランも多く、何を言ってもやる気を引き出すことができません。中には、私が指示をしても自分勝手に判断してしまう人もいます。こうした状況をなんとかしなければと頭を抱えていました。
　今回の組革研は、自分を見つめ直すいい機会になりました。チームリーダーの懸命な姿を見て、部下と真剣に向き合うこともなく、みんなで達成したときの喜びも忘れていたことに気づいたのです。
　職場に戻ると、まずはメンバーの状態をもっと知らなくてはと思い、組革研で体験したわからないことを数多く出すことを思い出し、自分の仕事をテーマに１００件書かせることにしました。
　すると、発言が少なくても作業について深く考えてくれている者、逆にいつも提案はしてくれるが部署全体についてあまり考えていない者など、普段の様子からはわからないメンバーの姿が見えてきました。中には、溶接の細かい部分など、私が「気にしていないだろう」と思っていたことでも詳細に書いているメンバーもいました。
　これまで私は、アドバイスや作業の分担は、メンバーの状態を見て判断していたつもりでしたが、それは自分勝手な思い込みだったとわかりました。そこで、事細かな指示や説明はやめてメンバー自らがすすめかたを考えるようにしました。
　すると、中には自分では答を出せずに苛立ったり、作業をすすめられずにいる者もいるのですが、一方、自ら積極的に作業のすすめかたを提案してきたり、残業をいとわず作業に取り組む人も現れ始めました。メンバーが少しずつ変わってきたように感じています。