性能２０％向上の目標を達成した

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　昨年より入社２年目の研修としてある部材を改良するというテーマを与えられました。この部材を使用する製品の性能を２０％向上させるのが目標です。もともと他社製の部材より優れていることはわかっていましたが、さらに改良を加えてお客様の信頼を得ようという狙いがありました。
　私はやる気満々で、絶対に達成すると意気込んで取り組みましたが、実験を始めてみるとなかなか成果が出ません。わずかに得られた成果についても、複雑な分析をやりきれず、なぜそうなったのかわからないままでした。
　次第に意欲が失せるとともに、本当に改良の必要があるのか、他社に劣っている別の性能を向上させるのが先ではないかとまで考えるようになり、もやもやとした気持ちで毎日を過ごしていました。
　そんなときに参加した組革研では、「Ｓ－２０」のしくみの解明に本気で取り組んで業績を上げ、大きな達成感を得ることができました。
　職場での自分を振り返り、「考える手間が省けて楽だ」と上司に言われたとおりの実験をして、その結果についても考え抜こうとしない受け身の姿勢だったことに気づかされました。そして、仕事とのかかわりかたを変えなくてはいけないと思いました。
　まずは、上司に言われる前にどのような実験を行うべきか考えて着手するように努め、いくつも仮説を立てて実験をくり返しました。また、上司への進捗報告は次にどのような実験を行うか決めてから行うようにしました。すると上司は、考察が足りない点や間違いを指摘するだけで、たいていは私の望むように実験させてくれ、仕事のすすめかたも評価してくれました。
　自分の問題として本気で取り組むと仕事がどんどん楽しくなってきて、自然とスピードも上がり、ついに性能２０％向上の目標を達成できたのです。