部下がクレーンに吊荷を掛ける際、危険だと見ると「近づきすぎだ、もっと離れろ!」と声をかけて安全を確保させますが、部下はその後もまた同じ行動をとってしまいます。私は、部下が自分の身を自分で守れるようにするにはどうしたら良いのか悩んでいました。
そんなときに組革研で「自分が困らなければ人は動かない」という話を聞き、安全のことも本人の問題にしなければ行動に繋がらないのだと思うようになりました。
そして、まずは安全のために何をするか部下たち自身に考えさせることにしました。毎日の朝礼で全員がその日の安全行動目標を決めてホワイトボードに書き出すのです。
実際にやってみると、書かれた中には具体性に欠けたものも少なくありませんでした。危険な場面は「吊荷が落下する」、行動目標は「吊荷から離れる」などと書いてあるだけです。
同様の作業内容でも、「吊荷が別の物に引っ掛かりワイヤーに思わぬ力が加わって切れて落下する」ので「別の物に吊荷を当てない。吊荷から3メートルは離れる」と書いている人もいました。そこでお互いの行動目標を読んで、より具体的な表現のものに投票することにしました。その結果は昼のミーティングで報告し、みんなでその理由をコメントし合いました。
1週間も続けると、部下たちは競って行動目標をより具体的に書き出すようになり、それとともにその目標を守るようにもなってきたのです。
得票の多い人を表彰することも考えましたが、レベルが同じくらいになってきて優劣をつけるのが難しくなりました。私から口を出す機会も次第に減り、嬉しく思っています。
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