参加リポート/現場から

その日の安全行動目標を書き出させた

投票する

「いいな」と思われたら押してください。

佐藤真悟 三菱日立パワーシステムズエンジニアリング・ガスタービン設計グループ 〔第480回/2014年7月会期参加〕  NO.505

 部下がクレーンに吊荷を掛ける際、危険だと見ると「近づきすぎだ、もっと離れろ!」と声をかけて安全を確保させますが、部下はその後もまた同じ行動をとってしまいます。私は、部下が自分の身を自分で守れるようにするにはどうしたら良いのか悩んでいました。
 そんなときに組革研で「自分が困らなければ人は動かない」という話を聞き、安全のことも本人の問題にしなければ行動に繋がらないのだと思うようになりました。
 そして、まずは安全のために何をするか部下たち自身に考えさせることにしました。毎日の朝礼で全員がその日の安全行動目標を決めてホワイトボードに書き出すのです。
 実際にやってみると、書かれた中には具体性に欠けたものも少なくありませんでした。危険な場面は「吊荷が落下する」、行動目標は「吊荷から離れる」などと書いてあるだけです。
 同様の作業内容でも、「吊荷が別の物に引っ掛かりワイヤーに思わぬ力が加わって切れて落下する」ので「別の物に吊荷を当てない。吊荷から3メートルは離れる」と書いている人もいました。そこでお互いの行動目標を読んで、より具体的な表現のものに投票することにしました。その結果は昼のミーティングで報告し、みんなでその理由をコメントし合いました。
 1週間も続けると、部下たちは競って行動目標をより具体的に書き出すようになり、それとともにその目標を守るようにもなってきたのです。
 得票の多い人を表彰することも考えましたが、レベルが同じくらいになってきて優劣をつけるのが難しくなりました。私から口を出す機会も次第に減り、嬉しく思っています。

只今、サイトの更新を一時停止しております。
改めて更新を再開する予定ですので、少々お待ち下さいませ。
どうぞ宜しくお願い致します。

脱・「三逆リーダー」
新着 記事・お知らせ
  • 2022.11.15        

    日本人の「人間力」を薄っぺらにしてきた幾年
          ――...

  • 2022.06.28        

    「心の報酬」ぞ、如何に
     ――「新資本主義」に問う(2)...

  • 2022.06.02        

    「道具力」の再構築に終わってしまわないか
     ――「新資本主義」に問う(1)...

  • 2022.05.31        

    組織革新研究会の7月会期での感染症対策...

  • 2021.12.02        

    『あなたの会社はなぜ「メンタル不調」者を量産してるの』発刊記念講演会が開催されま...

  • 組革研アーカイブ
パンフレット・発行物のご案内
  • 対談 あなたの会社はなぜ『メンタル不調』者を量産してるの

    著者:藤田英夫・𠮷野 聡 発行:シンポジオン 発売:三省堂書店/創英社


  • 脱「三逆リーダー」

    藤田 英夫 (著) 発行:ダイヤモンド社 発売:ダイヤモンド社


  • 「個全システム」によるミーティング革新

    藤田 英夫 (著) 発行:ダイヤモンド社 発売:ダイヤモンド社


  • 不感症体質に挑む「人間力」全員経営

    藤田 英夫 (編) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 経営の創造

    藤田 英夫 (編) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 第3の組織論

    小林 茂 (著) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 人間力をフリーズさせているものの正体

    藤田 英夫 (著) 発行:シンポジオン 発売:創英社/三省堂書店


  • 人間力―そこにどう火を点けるか

    藤田 英夫 (著) NTT出版


  • 人を人として―指示待ち人間を目覚めさせるもの

    藤田 英夫 (著) PHP研究所


  • 「状況」が人を動かす―管理からリードへ

    藤田 英夫 (著) 毎日新聞社


ページの先頭へ

組織革新研究会について

組織革新研究会の5日間