部下が納期を自分の問題にした

「いいな」と思われたら押してください。

　やる気はあっても仕事のスピードが遅く、なかなか納期を守れない部下のことで悩んでいました。
　私は、他部署に迷惑をかけてはいけないと心配し、多いときは１日に数回、「あの件どうなった？」と確認したり、「例の件が予定どおりにすすんでいなければ〇〇すれば良いと思うよ」と事細かな指示を出して、何とか納期に間に合わせようとしていました。
　組革研に参加すると、キャンパスリーダーから「納期を部下の問題にさせていないだけだ」と指摘され、目から鱗が落ちる思いでした。部下から「納期について心配すること」を奪っていたのは私だったのです。
　その後は、毎週月曜日の朝礼で課題のスケジュールと進捗状況に加え現在困っていることを部下に報告させるようにしました。その場で納期内に完了させるための問題解決法を一緒に考え、１週間後の朝礼までは部下が自らの判断で行動します。
　私から進捗の確認はせず、朝礼での部下からの報告を待つことにしました。ところが、最初の２週間はどうしても気になって「どこまですすんだ？」と聞いてしまいそうになるのです。その都度、組革研での経験を思い出して我慢し、「何かあればいつでも相談しろよ」とだけ伝えました。
　このような状態をしばらく続けたところ、次第に部下の方から「例の件、予定どおりすすんでいます」「あの件で少し相談したいのでお時間を頂けませんか」と日に数回も言ってくるようになってきました。
　私自身はまだまだ「部下の状態を見る」という課題と闘っている最中です。部下の仕事のすすめかたが自分都合になっていないかと様子を確認し、時に厳しい納期を与えたり、時に一緒に悩みながらすすめています。