一方通行の会議から抜け出た

「いいな」と思われたら押してください。

　一番の問題は、メンバーからなかなか意見が出ないことでした。ある者は、「会議でモノは売れません。早くお得意先へ向け出発したいので会議を止めましょう」と意見する。またある者は、意見を求められないよう、視線を合わせてくれない状況でした。
　これまでの会議は、リーダーからメンバーに対する上意下達でした。情報を共有しなければとの思いからです。ここから、どうにかしてメンバーと双方向の意見交換をし、たとえ対立が生じても、議論を尽くし現場で何をするかを決める場に変えたい！ と考えました。
　「費用をかけず、お客様との接点を増やすにはどうすればよいか、また何が課題か、思いつくままに書いてほしい。無記名でもいい、特にないという内容でも意見として認める。紙に書いて壁に貼ってみんなで眺めよう！」と伝えました。何とかしてメンバー全員に参加させたかったのです。そして組革研でやったように「一覧一望」しました。
　大半を占めると思った「特にない」は一件もなく、実に様々な意見が出ました。全員が名前を記し、しかも誰もが自分の書いたものに責任を持って発言しました。進行役もメンバーで決め、明日からすぐに実践するアクションプランへとまとめあげました。
　その様子を見て、メンバーは表現をするのが下手なだけで、意見のない人などいなかったのだ！ とハッとしました。
　何よりも自分たちで決めたアクションプランなので、必ずやりきろうという意識に変わったのです。
　成果はこれからですが、リーダーからの一方通行の伝達会議からは抜け出せました。