問題状況をみんなのものにする

「いいな」と思われたら押してください。

　取手工場では「より少ない人数での工場運営」に取り組んでおり、品質保証室でも各チームの少人数化を目指し、自分の担当するチームは８人から５人体制にすることになりました。それも年内にです。
　この課題は６月にほぼできていると思っていました。ところが、そのころ工場全体で大胆な在庫削減の取り組みがすすんでいました。これに伴い品質保証室も作業スケデュールを大幅に変更しなければならなくなり、５人体制が崩れていきました。
　そんな時に組革研に参加し、「仕事は自分の思いどおりにいかない。人のせいにしていてはダメだ」と気づかされたのです。そして、どんな変化があっても崩れない体制を作ろうと決意しました。
　私はこの課題をメンバーの問題にしなければ太刀打ちできないと考え、どうしたら良いかと悩みました。そして、会期中に体験した「一覧一望」を利用することにしました。状況を共有することで、これまでのように私の指示で動くのではなく、自分たちで考えてほしいと思ったのです。
　工場に戻り、さっそくチームリーダーとメンバーの１人に私の考えを話してみると、２人とも賛同してくれました。そして、彼らはメンバー全員に「５人体制でやっていくために障害となっていること」を１人５０件以上出させようと計画しました。「えっ！　そんなに？」と反発の声も上がるのではないかと予想していたのですが、全員が納期までに提出してきたのです。
　現在、それら約４００件を貼り出し、「この困った状況を解決すれば５人体制が実現する」を評価基準に、やるべきことの絞り込み行っています。今まで指示を求めていたメンバーたちが、「自分たちで考え、動く」に変わってきたと感じています。