部下たちに「重要な課題だ」と迫った

「いいな」と思われたら押してください。

　長く懸案となっていた技術課題を解決しようと、昨年から部内で複数のチームを編成し活動させてきました。週２日、毎回２時間程度を就業時間外に残業として行ってきました。しかし、半年を経過してその内容もスピードも、私が期待したレベルには至っていませんでした。
　他業務の納期と重なったり、メンバーの都合がつかなかったりで、予定どおりに活動できない状況が少なからずあり、私も「しかたない」と許すと同時に、「こうしてはどうか」などとアドバイスをしていました。
　組革研では、人はやらざるを得ない状況に追い込まれた時こそ、本来の力を発揮するということを体験しました。そこで各チームに「課題を解決しなければ、同じトラブルをくり返し無駄な仕事を発生させてしまう。活動を優先してほしい」と話し、活動を通常業務として就業時間内に行うよう指示しました。
　いつやるのかを各チームに決めさせることで、言い訳できない状況をつくろうと考えました。どのチームもなかなか活動時間を決められませんでしたが、私は結論が出るまで「重要な課題だ」と何度も迫りました。
　１か月後の報告会では、これまで見落としていた新しい事実がいくつか出されました。各チームとも、その後すぐに過去の事象を振り返って見落としがないか再確認を行なっていました。そして、「次はこの確認をしてみます」「この部分をさらに調べてみます」と、積極的な提案が出てくるようになったのです。
　彼らにはもともとやる気があったのに、彼らが易きに流れる状況を私がつくっていたのだと痛感しました。私自身はできるだけ口出しをしないようにして、彼らが活動しやすい環境をつくっていこうと考えています。