再発防止は「対象」の確認から

「いいな」と思われたら押してください。

　当支店は、キリンビール取手工場内で製品の在庫管理、出荷のための配車業務や構内作業などを行っています。
　今年２月に組革研に参加した後、注文を受けた製品を専用フォークリフトで揃える作業で、危うく不良品を出荷しそうになるということがありました。本来、不良品を発見したらすぐに別の場所に移すのですが、作業員は後で処理すれば良いと考え、その場所に置いたままにしていました。その後、他の作業員がその不良品に気付かず、良品として揃えてしまったのです。
　これまで問題が発生すると原因究明は担当者へのヒアリングからすすめていました。しかし、私が組革研で体験したのは「対象はどうできているか」をしっかり摑みきることでした。
　そこで関係者と現場に行き、作業工程がどうなっているかを一つひとつ紙に書き出しました。すると品種を確認するためのバーコードの位置が、ビンはラベル、缶は箱、樽はキャップシールとそれぞれ違い、作業が煩雑になっていました。間違いチェックのために積みつけた重量を計りますが、パレットの重さがシステムに登録されていないものが増え、それに合ったパレットをわざわざ探して使うということも起きていました。
　毎日、あたり前のように行っている作業ですが、一覧にすると問題点がいくつも出てきたのです。そこで手順書の改定やシステムへの登録、変更などを行いました。まずは煩雑作業の解消から様子を見ることにしたのです。
　今までもぐら叩きのようだったトラブル再発防止策から、少しは本質に迫ることができたかなと思っています。
　　―　キリンビール取手工場の「仕事改革」の様子を８週連続でお届けしています。　　
　　　　次週（6月24日）は落合信久さん（醸造エネルギー課課長）の報告です。