リーダーは任せることと易きに流さないこと

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　品質保証室では、以前から分析トラブル防止に取り組んできたのですが、トラブルをゼロにすることができず、同じような事例をくり返していました。
　そこで、今年のトラブル防止の取り組みは、組革研で体験した「対象を捉える」ことから始めました。私は若手の部下２人をリーダーに指名し、すすめかただけを話して任せることにしました。
　リーダーになった２人は、「分析トラブルはどのように発生しているか」を１人３０個以上紙に書かせました。すると、全員から幅広い視点で様々な原因と思われることが４２０枚も集まってきたのです。それを部屋に貼り出したことで、「私たちはただ分析作業をしていればいい」と思っていたメンバーも、自分たちの問題として捉まえ始めています。リーダーの２人は、チーム全体で取り組む一体感を生み出すためにも、まずは「個」で考えることの大事さに気づいたようです。また、自分たちの役割を理解し、主体的に動くようになってきました。
　今までトラブルを起こしたことも、再発を防止することも部下の問題になっていませんでした。私は分析トラブルを絶対になくすという信念を部下に伝えきれていなかったのです。
　私自身、以前はトラブル発生時に現場から「時間がなかった」といった報告を受けると、「しかたがない、どうしよう」と頭を抱えるばかりでした。しかし、組革研で「リーダーが絶対にやると決めたら部下にやらせきる」ことは当然のことだと学び、以前は気づかなかったマネジメントの問題にも踏み込むことができました。自分を含め、リーダーの意識が変わることで、品質保証室全体が変わりつつあると感じています。
　　　　　　　　　　　　　　次（６月３日）は山﨑勉（メンテナンス課課長）の報告です。