もう絶対に逃げない

「いいな」と思われたら押してください。

　リーダー参加をして何度目かの組革研で、ブロックリーダーに「自分とじっくり向き合ってみるといい」と言われて一人部屋に残されました。考え続ける中で、バスケットボール部だった中学生時代を思い出しました。
　県大会出場をかけた大事な試合。私は途中交代してベンチに下がっていました。辛うじてリードする中、残り時間はあとわずか。これまで必死にやってきた仲間と何としても県大会に行きたい。その思いから 「もう無理すんな！　時間稼ぎしろ！」とっさに叫んでいました。
　その瞬間、普段は温厚な監督から「何を言っている！ お前は黙っていろ！」と怒号が飛んできました。コートに目をやると、少しでもリードを広げようと必死に戦っているメンバーがいました。
　どうしよう。恥ずかしい。その場から消えてなくなりたいと思いました。
　その後、また部活に打ち込むべきだったのかもしれませんが、サボるようになり、やがて練習に行かなくなりました。
　困難が発生すると、逃げ出す。そんな弱い自分に気づかれたくないと、強くて頼れる店長を口先だけで演じていたんじゃないか。
「おっしゃることの意味はわかります。でも店長の思いが本当にそうなのか、今一つよくわかりません」
　パート職員からそう言われたことを思い出しました。とりつくろった自分が何を言っても通用しない。ハッとしました。
　ありのままの自分をさらけ出す覚悟があるだろうか。いや、何としても変わるんだ！
　店の近くに競合が出店して来ます。「競合が来たら売り上げは下がるもの」そんな言い訳に逃げそうになる自分。もう、逃げたくありません。