仕様書を徹底的に明らかにした

「いいな」と思われたら押してください。

　私は、プリント基板のレイアウト設計をしています。
　これまでは、納期に追われる焦りから、お客様から渡された仕様書を完全に理解する前に作業を始めていました。作業しながら理解すればいいと考えていたのですが、でき上がってからのやり直しが発生していました。また、仕様書を鵜呑みにして表記ミスに気づかず、そのまま設計してしまったこともありました。
　これらのことを問題に感じてはいましたが、「次は気をつけよう」という程度で終わらせていました。
　組革研に参加したときも、私は自分勝手に調査対象を減らし、見当違いの調査結果を出していました。その度にチームのみんなから指摘を受けました。何度も同じことをくり返し、いかに自分が甘かったか、都合のいいように見ていたか、やっと気づいたのです。
　職場に戻り、設計作業を始める前に仕様書を徹底的に明らかにすることにしました。寸法や部品の配置についてわからないことを挙げ、調べ、それでも不明な部分はお客様に尋ねました。まだ始めたばかりですが、以前のようなやり直しはなくなりました。
　最近では、仕様書の不備や問題点にも気づくようになり、作業を始める前にお客様と改善策を相談しています。さらに「このコネクタを変えればケーブルを引き出しやすい」などと、生産工程での作業改善について提案すると、お客様は大変喜んでいらっしゃいました。
　これまで、お客様からの反応をいただけるのは失敗したときぐらいしかなかったので、「役に立てた」という実感が湧き、さらに充実した気持ちで仕事に取り組んでいます。