部下に「何とか変えよう」と言い続けた

「いいな」と思われたら押してください。

　私の部署では船体の組み立てを担当しています。昔からの施工方法が正しく最も早いものだと信じ、何も考えずに踏襲していました。部下にもそのように指導し、違う方法ですすめている者がいれば以前のやりかたに戻させていました。
　組革研では、私の考えた仮説が「Ｓ－２０」の仕組みの解明に繋がり、これまでにない達成感を得られました。自分で考えとことん調べることが重要なのだと実感しました。
　職場に戻り、部下が自分で工夫して仕事をすすめられるようにしたいと考え、「次の工事ではやりかたを変えてみよう」と話しました。
　先日着手した工事では、検査日の都合で通常７日かかる工期を５日に短縮することになり、同じすすめかたでは全員毎日５時間以上の残業になりそうでした。部下たちもそのことをわかっていながら、まだ施工方法を変えようという動きは見られません。
　そこで、柱の立てかたを変えるアイディアを私から提案してみましたがうまくいかず、部下たちからは「やっぱり今までどおりがいい」という声が上がりました。しかし、その後も諦めずに「何とか変えよう」と言い続けると、一人がある提案をしたのです。これまで誰も考えたことのないようなやりかたで、みんなも「それならやってみよう」ということになり、今度は成功しました。
　他の箇所でも応用できそうだと誰かが言うと、部下たちは「ちょっと集まろうや」と声をかけ合っていつの間にかミーティングを始めていました。みんなが同じ方向を向き始めたと感じました。その後、工事は無事に納期までに終わらせることができたのです。